理学療法の型
理学療法の型と言うほどのものではないけど、自分の中ではリハビリテーションとして患者さんが失敗を経験することも大事にしている。これからの生活の中で失敗することもたくさんあるから。
リハビリテーションでのゴールは、理学療法士や作業療法士の手を離れて、自分の力で壁を乗り越えて行く力を身につけたときだと思っている。
そして、いろいろなことに挑戦して自分のやりたいことをどんどんやっていく。
認知症専門棟で仕事をするようになって、このやり方を見直している。認知症の人たちに失敗経験をさせてはいけないと思ったからだ。
認知症というと何もわからなくなってきていると思われがちだが、決してそんなことはない。思い出せなくなっている自分、今までできていたことができなくなっていく自分に気づいている。そして、不安を常に抱えている。
認知症の人が「ダメだ、ダメだ」、「できねぇ、できねぇ」と言うシーンにこの数週間で何度も出会った。
この人たちに失敗経験をさせて、これ以上の自信喪失を経験させたくない。
成功体験を積み重ねたいと思う。
自分のやり方を変えていくことにした。
僕に何ができるだろうか。